あの犬この猫そこの馬

自然を基調に、エソラゴトをのんびり考えていく

木と草と葉っぱ

雪が降り、葉っぱの色素を抽出した日

もう数年前のことだというのだから、時間の流れは信じられない。 冬の、生物の実験だった。 夕方6時から始まる授業だったため、この科目を選んでいる生徒は少なかった。 総勢6人の小さなクラスだったのだ。 ほうれん草の葉をすりつぶして、それぞれの色素を…

厄介な怠慢にはヒノキゴケを少々

水平に伸びた太い枝の上。 はじめは、灰色のぽこぽこしたものが何か、よくわからなかった。 石か、キノコか、はたまた新種の生物か。 指で触ってみれば、硬く、少し爪を立ててみれば、やんわりと食い込んだ。 なんのことはない、ただの木のコブだった。 その…

舞い上がっているのは心か影か

この前の休日、可愛らしい街路樹の影を見つけた。 少なくとも、その時はそう思ったのだ。 目に映る景色というのは、その日の気分によってずいぶんと変わるもので。 それはもう、文字通りに一変するのだから面白い。 空腹のまま歩けば、緑や赤や白なんかが鮮…

早朝の森で枯れ葉はさかのぼっていく

その森にはナニカが住んでいる。 雨が降った次の日の早朝。 久しぶりの日差しに気を良くしたナニカは、木々の少ない、少しひらけた場所まで出てきて、あたりを見回す。 ナニカは遊びたくてうずうずしていた。 強風でふるい落とされたマツボックリを一つ手に…

宇宙樹とサンドイッチと玄米茶

北欧神話に、宇宙樹と呼ばれる巨大なトリネコの木が出てくる。 世界樹。ユグドラシル。 色々な呼称があるらしいのだけど、私は今のところ「宇宙樹」が一番気に入っている。 なんだか、宇宙と聞くだけで、無限の広がりを持っているような響きが見えるのだ。 …

木漏れ日と日食。地面に浮かぶ三日月。

昨年の夏、北米で皆既日食があった。 その時ちょうどカナダに居合わせていた私は、日食の一週間前にちょうど自分の滞在先が太陽が欠けてみえる該当地域だと知る。 ぜひとも観察しようと、太陽を見る時専用の保護メガネを買おうとしたのだが、どこの店も売り…

木の葉を隠すなら森の中。見てもらうのなら、入り口に。

木の葉を隠すなら森の中に。 個性を消すなら雑踏の中に。 葉に宿った個性を見てもらうのなら、森の入り口に置くといいだろう。 ハイキングコースと駐車場の境目あたりに一枚の葉っぱを見つけた。 茶色の地面にポツンと、周りと妙に浮いた色合いで視界の端っ…