あの犬この猫そこの馬

自然を基調に、エソラゴトをのんびり考えていく

森のこと

厄介な怠慢にはヒノキゴケを少々

水平に伸びた太い枝の上。 はじめは、灰色のぽこぽこしたものが何か、よくわからなかった。 石か、キノコか、はたまた新種の生物か。 指で触ってみれば、硬く、少し爪を立ててみれば、やんわりと食い込んだ。 なんのことはない、ただの木のコブだった。 その…

森に飲み込まれた神社は幻をみせる

神社の魅力はなんだろう。 昔住んでいた家の近くの山奥に、小さな神社があった。 朽ちかけた鳥居が何個も連なって、斜面に張りでた木の根っこを階段代わりに登っていくような、人間よりも獣の気配が色濃い神社。 杉で囲まれたその場所は、真夏でもひんやり涼…

コケが生み出す架空の箱庭 -チビ森-

小学生の頃、友達と「チビ森」と呼んで大事にしていた校舎裏のコケがあった。 コケの生えた地面は、まるで森が凝縮されたミニチュアがそこにあるようで、眺めているだけでワクワクした。 人差し指の第一関節にも満たない背丈の木々が、所狭しと生い茂ってい…

木漏れ日と日食。地面に浮かぶ三日月。

昨年の夏、北米で皆既日食があった。 その時ちょうどカナダに居合わせていた私は、日食の一週間前にちょうど自分の滞在先が太陽が欠けてみえる該当地域だと知る。 ぜひとも観察しようと、太陽を見る時専用の保護メガネを買おうとしたのだが、どこの店も売り…

木の葉を隠すなら森の中。見てもらうのなら、入り口に。

木の葉を隠すなら森の中に。 個性を消すなら雑踏の中に。 葉に宿った個性を見てもらうのなら、森の入り口に置くといいだろう。 ハイキングコースと駐車場の境目あたりに一枚の葉っぱを見つけた。 茶色の地面にポツンと、周りと妙に浮いた色合いで視界の端っ…

森のなか、鹿の骨から飛びだす連想話

鹿の骨を見つけたと言って、知人がその場所へ連れて行ってくれた。 今回はその話。 今になって、角の生え際がないので、これはきっと雌鹿だったのだと気づいた。 寿命だったのか、病気だったのか、誰かに狩られたのか。もしかしたら冬を越せなかったのかもし…