あの犬この猫そこの馬

自然を基調に、エソラゴトをのんびり考えていく

ハチドリの迎える翌朝

ハチドリが枝の先にとまっていた。

私が写真を撮る余裕があったくらい、同じ場所にとどまっているのを見るのは珍しい気がする。普段は「あっち!そっち!いや違うこっちだ!次!」とばかりに飛び回っているから、慌ててカメラを取り出したときにはもう遅い。目で追えるのはほんの数秒で、やっと見つけたと思ったら、1秒後には数十cm先にワープしているので、目が追いつかずこちらが景色酔いしそうな勢いである。

 

虫を想起させる鳥。ブゥン...と羽虫の親玉にふさわしい音を立てながら私の横を素早く通り抜けていく。いつでもそんな調子なので、彼らは私を認識すらしていないんじゃないか、と常々思う。カラスやスズメ、コマドリなんかの警戒心は私にも見えることが多いけど、ハチドリはよくわからない。

 

ときどき想像する。ハチドリの中では時間はどうなふうに流れているのだろう。

ハチドリの心拍数が250/分、人がだいたい70/分。ハチドリの寿命が3-5年、人が80年くらい。

彼らは、死に向かって私たちよりずっと早く生命を燃やしている。あの小さな体があの羽ばたきを保つには、相当なエネルギーが必要だ。花蜜を探している間にも体はどんどん燃やされていく。

もしかしたら、もっと効率の良い生き方があったんじゃないか。

そんなことを考えるのはきっと余計なお世話なのだろう。私だって結局、非効率なことばかりしている。今朝も、寝る前の気まぐれで夜明け前に設定した目覚ましで睡眠を邪魔されて、良い目覚めではなかった。賞味期限が迫っているピーナッツバターではなくて、開けたての苺ジャムをパンに塗った。

 

ハチドリ的に言わせれば、その結果今生きてるんだから願ったり叶ったりじゃないか、というところか。

 

-Hammingbird-

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