あの犬この猫そこの馬

自然を基調に、エソラゴトをのんびり考えていく

超短編劇場「猫と人間の不調和なヒマツブシ」

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玄関に網戸あり。

ハチワレ猫と背の低い人間、登場。

いっしょにお辞儀をする。

 

開幕早々に、見事な跳躍を見せる猫。

 

猫、網戸にへばりつきながら「あ、むし!」

人間、音に驚いて「なにごと!?」

 

猫、虫を見失い我に返りながら「ツメがひっかかっておりられない!」

人間、すこし眉をしかめたあと笑って「あら、まるで向こうの屋根に、ぶら下がっているみたい!」

 

猫、もがいて焦りながら「しまった、後ろ足の支えがない!」

人間、目を細めて右手を口にやり「たいへん、あとちょっとで屋根から落ちてしまうわ! 助けたほうが、いいかしら」

 

猫、得意げに体を翻しながら「なんてね。ほんとは、ぜんぶ演技だったのさ」

人間、あくびを噛み殺しながら「もうつかれた。網戸は外したほうがよさそうね」

 

1匹と1人、お辞儀をせずに、そのまま退場。

 

あとに残ったのは網戸のある玄関だけ。

玄関、ため息をつきながら「めんどくさいなら、劇なんてやらなければいいのに」

玄関も退場し、劇は終了。

 

 

そんなくだらない劇を観たい。

 

参考:昔好きだった絵本『たこのだっこはてとてとて』